2012年6月30日土曜日

望ましい「新しい機材」

新しい機材は「おニュー」で気持ちがよいというだけでなく、実際のメリットが大きい。飛行機は量産品ではあるものの、すべてがオーダーメイドのようなものなので、製造のたびに改良が加えられてゆく。問題箇所や使いにくい点は、同型機でも、新しいほどどんどん改善されるのだ。

乗客からすると、より。楽しく、快適‘になっている。近年の機体では、まず収納場所が増えている。B747ジャンボ機でも、―(ダッシュ)200型は乗客の数に対して収納スペースが少なく、長距離便では乗客同士で頭上の荷物棚の取り合いになることも珍しくなかった。

荷物棚からあふれた荷物は座席の周囲に置かざるをえず、ただでさえ狭いスペースがより窮屈にならざるをえなかった。しかし、-400は頭上の荷物棚が広げられたため、ほとんどの乗客は近くの収納スペースが利用できるよう配慮されている。

また、二階席では座席と窓の間にも据え置き型のスペースがあり、窓側に座った乗客は事実上自分専用の格納スペースを使うことができる。

もうひとつは、娯楽設備が充実していることだ。近年のサービス競争では、娯楽設備が重要なテーマになっている。電子技術の発達により、プログラムが多彩になったうえに個別対応が可能なので、マイペースで娯楽を楽しめるようになった。

運航するエアラインとしても、条件が許せば新造機を積極的に導入したい。イメージのうえで好ましいだけでなく、故障も少なく、また整備費がかからないという具体的なメリットがある。スイスやシンガポール航空などは、新造機をどんどん買い入れ、価値が下がらないうちに転売する方針をとっている。だが、資金が多く必要になるため、なかなかできることではない。