2012年9月6日木曜日

より「快適な」機内の過ごし方

自分の座席を知ろう

最近は事前に座席を指定できるフライトが増えているので、希望する場所にすわりたい場合には、予約の段階で確保しておくとよい。

搭乗前に自分の座席がどの辺かを確認しておくと、乗り降りがスムーズだ。座席の番号は、機体の前から若い順番でふられている。ジャンボ機の場合には二階席(七〇番台が多い)もある。また、飛行機は左側を優先するので、機首に向かって左からABC順となる。

ジャンボ機のエコノミークラスの座席は横がI〇列で編成され、AとJが窓側だ。通路が二本ある広胴機の場合の搭乗時には、ABCD席は入って手前の通路、FからJまでは奥の通路を利用した方がよい。ちなみに、搭乗をスムーズに行うために、搭乗にあたっては後部の乗客から先に案内するエアラインもある。

窓側か通路側か

飛行機の座席を選ぶときに迷うのは、窓側か通路側か、ということだ。外の景色を楽しむのには窓側しか考えられないのだが、他人に気がねなく席を立つには通路側がよい。特にジャンボのエコノミークラスの窓側にすわると、二人を立たせなければ通路には出られない。

二人が家族や同じグループならば気は楽だが、知らない人が気持ちよく熟睡しているのを立たせるのは気が引ける。三人掛けシートの真ん中席に席を指定されるのも、ゆううつだ。真ん中のシートの幅を他よりも広くした機種(エアバスA320など)もあるほどだ。そこで、旅に慣れたビジネスマンたちは通路側を好んで確保する。

ちなみにトイレが集中するのは、食事の後と着陸前なので、この時間を外すとずいぶん楽だ。特に食事が済みスチュワーデスが食器を片付けた後がラッシュアワーになるので、片付けにくる前に食器を何とかしてトイレに行くと、すいている。

非常口の前の席は通路部分を使えて人気も高いが、スチュワ七アスが離着陸のときに対面状態で着席するという幸運(?)にも恵まれる。この付近のスペースは、ゆとりがあることで人気が高いのだが、長距離便では乗客たちのたむろする場所にもなり、フライト中は話し声がうるさくて眠れないこともある。

ちなみに、非常口前の席は、緊急脱出のおりにゴム製滑り台の脱出シュートを下で支える協力者に充てることになっており、「若くて力のありそうな男性」が選ばれることになっている。

寒さ、乾燥から身を守る

意外に盲点なのが機内で寒さと乾燥から身を守ることだ。国際線のジェット機は、高度一万-一万二〇〇〇メートル、気温マイナス五〇-六〇度の成層圏を飛行するため、機内も相当冷え込む。夏の日本からハワイやクイヘ行くときなど、夏物しか持っていなかったり、上着をスーツケースに入れて預けてしまっていると、どうしようもない。機内持ち込みの手荷物の中に、カーディガンや大判のスカーフを一枚入れておくとずいぶん助かる。

機内ではスチュワ七7 スが貸してくれる毛布を早めに借りておこう。それでも機種によっては非常口付近の冷え込みがきつく、毛布だけでは寒さをしのげない場合がある。また、機内の乾燥も大敵だ。飛行中の機内の湿度は五-一五%(砂漠よりも乾燥した状態)になってしまうので、なるべく水分を多めに取ることを心がけよう。女性は保湿効果のある化粧水、乳液、クリーム、リップクリームを手元においておくとよい。

意外に重要なのは目で、コンタクトレンズを入れたままにしておくと、乾燥で角膜に障害を起こすこともあるという。メガネに替えるか、目薬を頻繁に使用することだ。さらに、機内では静電気もたまりやすい。力-ペットが敷かれている上に乾燥も輪をかけるためだろう。機内で快適に過ごすには、ちょっとした準備でずいぶん楽になる。