2012年5月16日水曜日

サラリーマンは経営者からなめられている

富士通といえば、山本卓億・富士通名誉会長が、現在の状態でもなお、日本のホワイトカラーの生産性は低すぎる、もっと働かせられるように法改正を日本経団連として求めていく、すでにその工作に着手している、というコメントをしたことがありました(「週刊朝日」二〇〇三年七月四日号)。シリコンバレーでは徹夜が当たり前でみんなオフィスの床に寝て納期を守っている、日本もそうすべきだし残業料なんか払う必要はない、という主張です。

過労死や自殺がバタバタ出ているのに、サラリーマンはそこまでなめられているわけです。山本名誉会長は一九八一年から九〇年まで富士通の社長を務めた有名な経営者ですが、あの時代の、環境に恵まれていたからこその成功だったと、どうして謙虚になれないのでしょうか。

自分の恵まれていた条件を棚に上げ、人様には平気で無茶を言える神経を、私は理解できません。むき出しの企業論理に歯止めをかけられないものでしょうか。